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知っているようで知らない「ゴム」の話 -再生(リサイクル)ゴム編-

知っているようで知らない「ゴム」の話 -再生(リサイクル)ゴム編-
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ゴムマットの原料「ゴム」の中でも、「天然ゴム」「合成ゴム」についてご紹介してきました。今回は、弊社販売のゴムマットにも使用されているタイヤをリサイクルした「再生(リサイクル)ゴム」についてご紹介します。
前回の記事はこちら
→知っているようで知らないゴムマットの素材とは?

→知っているようで知らないゴムの話 ー合成ゴム編ー

1、再生(リサイクル)ゴムって何?

再生ゴムは、廃棄物となったゴムを粉砕し、金属や繊維などの不純物を取り除き、熱および再生材で処理して可塑性(固体に外力を加えて変形させ、力を取り去っても元に戻らない性質)や粘着性を持たせて、原料ゴムとして使用できるようにしたものです。

再生ゴムの特徴として、練り時間の短縮、押出作業性の向上など、加工・成形・加硫(かりゅう)といった製造工程の効率アップや、コストの削減ができるなどの利点があります。また、廃棄されたゴム製品等をリサイクルするという点で、環境にやさしいゴムと言えます。一方で、耐衝撃性、圧縮永久ひずみ、耐屈曲亀裂性など、一般に未使用原料ゴムに劣るとされていますが、その品質は原料となるゴムの種類に依存することから、以下のように種類が分類されています。

AN-天然ゴムを主とするタイヤ用チューブのゴム
AI-ブチルゴムを主とするタイヤ用チューブのゴム
BT-トラック、バスなど大型自動車タイヤのゴム又はそれと同程度のもの
BP-乗用車タイヤのゴム又はそれと同程度のもの
C1-自動車タイヤ、チューブ以外のゴムA級
C2-自動車タイヤ、チューブ以外のゴムB級

2.タイヤの廃棄は年間約100万トン! リサイクル利用と不法投棄問題

自動車用タイヤなど廃棄されるタイヤは、年間約100万トン(約1億本)と言われています。回収された廃タイヤの多くはリサイクル利用されていますが、現在でも問題となっているのが廃タイヤの不法投棄です。2020年に不法投棄されたタイヤは、約2万7千トンと、重量は10年前に比べると半減しているものの、今も変わらず不法投棄が発生している状況にあります。タイヤは腐敗しにくく、廃棄されると長期にわたって残り続け、自然発火などの事故やタイヤに溜まった水からの悪臭など、環境面で様々な影響をもたらします。弊社のある鳥取県内でもかつて、不法投棄された廃タイヤが大量に発見され、深刻な問題となっていたようです。

廃タイヤは家庭ゴミのように、自治体の回収に出すことができません。自家用車のタイヤなどは、私たち利用者がタイヤ販売店などへ持ち込み、そこから廃棄物処理業者などを経て処分されます。不法投棄などを防ぐため「マニフェスト」(管理票)を使って、使用済みタイヤが誰の手から誰の手に渡り、最終的に誰がどのように処分したかがしっかり管理されるようになっています。

3.廃タイヤのリサイクル状況

現在では廃タイヤのほとんどがリサイクル利用されており、2020年は約97%がリサイクルされています。その内訳は、下記の通りです。

焼却の際に発生する熱エネルギーを回収・利用する 「サーマルリサイクル」

廃タイヤを単に焼却処分せず、焼却により発生する熱エネルギーを発電など燃料として利用する方法で、廃タイヤにおいては最も多いリサイクル方法です。65%のうち44%が製紙、10%が化学工場等で利用されています。リサイクル先として半数近くを占めている製紙工場での利用ですが、近年ペーパーレス化などにより生産量が減少しているため、リサイクル利用も減少傾向にあるようです。

「海外輸出リサイクル」

中古タイヤとしての利用や、タイヤチップなど燃料利用される目的で、廃タイヤを海外に輸出するリサイクル方法です。タイヤチップは発展途上国で代替燃料として利用されるなど、貴重なエネルギー資源として注目されています。

廃タイヤを原料として再利用する 「マテリアルリサイクル」

廃タイヤ内のスチールコードや強化繊維などを取り除き、ゴム部分を粉砕し粒状にして、再生ゴムの原料やゴム成形品、舗装材等の原材料として再利用する方法です。燃料として利用するのではなく、原料として再度利用するマテリアルリサイクルは、タイヤやゴムなどのメーカーで見直されている方法です。ゴムマットはマテリアルリサイクルに分類されます。

一度使ったものを再び使う 「リユース」

程度の良い廃タイヤを、更生タイヤ(廃タイヤのトレッド部分だけを交換したタイヤ)や中古タイヤとして再利用する方法です。タイヤの摩耗や劣化は、路面と直接接触するトレッドと呼ばれるゴム層の面で、その他の部分の摩耗や劣化の程度は微少です。更生タイヤは、飛行機のタイヤやバス・トラックなどの大型自動車用タイヤで主に採用されていますが、一般向けにはコストや信頼性などの問題から普及が進まず、リサイクル率が5%と低いのが現状のようです。

再生ゴムについて調べていく中で、廃タイヤのリサイクルや環境問題について考える機会になりました。環境問題など「SDGs」が世界各国や多くの企業で取り組まれていますが、一個人で何かしようというのはとても難しく感じますよね。再生ゴムを使った製品など、「リサイクルされた製品を使う」という選択は、私たち個人でもできる「SDGs」かもしれませんね。

知っているようで知らない「ゴム」の話 -再生(リサイクル)ゴム編-

弊社では、今回ご紹介した再生(リサイクル)ゴムを使用した製品や、ウッドプラスチックを使用した製品など、環境にやさしい製品の販売をしています。公共工事での利用など、お気軽にご相談ください。

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