土木工事での土地の養生に最適な方法とは?

- プラスチック敷板
土木工事は人々の生活、主にインフラと呼ばれる、道路や橋・トンネルなどの工事が多いです。その中でも地面に関するお困り事に対しての解決策としての用具「敷鉄板」「プラスチック敷板」などのメリット・デメリットをご紹介します。
土木業とは?
土木業とは、道路、トンネル、鉄道、橋梁、ダム、河川、上下水など、私たちの生活に必要不可欠なインフラ施設の整備に携わる工事を行なっています。建築業界が民間からの需要によって成り立っているのに対し、土木業は約9割が公共事業です。土木業は、私たちの暮らしを支えるのはもちろん、都市機能や街づくりにも貢献する重要な仕事です。

土木業でのお困りごと
工事期間中に、弱い地盤や長雨などでぬかるんでしまった土地を補強するために敷鉄板をレンタルしようと考えましたが、レンタル会社に在庫がありません。鉄敷板を新しく購入しようと思って調べてみましたが、高額すぎて手が出せません。工事の安全性を保ちながら予算内に収まるように土地を養生するにはどうしたら良いか困っています。
土木業でのお困り事は多数ありますが、その中でも上記のようなお困り事の場合、「土地を養生する」のに敷鉄板以外の方法はあるのでしょうか?
土地を養生する方法とは?
工事現場では、土地を養生する必要があります。工事・作業現場では、資材を搬入する道や、重機や重量運搬機の足場となる場所を保護しなければなりません。また、足場の悪い軟弱地では、重機や運搬機がぬかるみにはまって動けなくなったり倒れたりしないように、敷板が仮設道路のような働きをして通行を助けることもあります。
土地を養生する方法はさまざまありますが、それぞれどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。以下にまとめてみました。
敷鉄板
<メリット>
- 強度がある
工事現場で古くから使われているのが敷鉄板です。重量もあり強度が高いので、安心です。また、アウトリガーも使うことができます。
<デメリット>
- 高額である
- 重量が重い
- 騒音が発生する
一般的に工事現場で使われる敷鉄板は1枚800kgの重さです。トラックには重さの制限があるので、工事現場などに運ぶ際、一度に運べる敷鉄板の枚数は少なくなります。
また、重量があるので設置にはクレーンが必要で設置費用がかかり、万が一落としてしまったときには重大事故に繋がることがあります。
鉄敷板のもう一つのデメリットは騒音です。鉄敷板の上を重機やトラックが通ると大きな音が発生し、近所の方への迷惑にもなりかねません。
プラスチック敷板
<メリット>
- 軽い
- 輸送時、設営時、使用時の騒音が緩和できる
- 錆びないのでメンテナンスが不要
プラスチック敷板は、鉄敷板と比べて重さは約20分の1です。鉄敷板は10tトラックで10枚しか運べないところ、同じサイズでもプラスチック敷板は250枚も運べます。そのため、輸送コストも大幅に削減できます。
また、軽量なので少人数で短時間で設営が可能です。設置のためのクレーン作業が必要ないので、コスト削減ができるほか、安全で労災も防止できます。
さらに、プラスチック敷板は樹脂でできているため騒音が発生しにくくなります。
<デメリット>
- 側溝や段差では使えない。
- コンクリートや砂利の土地で滑る可能性がある。
プラスチック敷板は鉄敷板と比べてしなやかさがあるため、側溝や段差に置いてしまうと、重機やトラックの重さに耐えられず折れてしまいます。また、性質上下地のタイプによっては使えない場合があります。
ゴムマット
<メリット>
- 価格が安い
- 弾力があり、歩行感が良い。
ゴムマットは、プラスチック敷板と比べて3分の2の価格で購入できます。
<デメリット>
- 気温の急激な変化により劣化しやすい。
- ゴムが下地を汚してしまうことがある。
ゴムマットは直射日光に弱く、硬化しひび割れを起こしてしまうことがあります。また、歩道や石畳などの養生に使うと、使用後にタイヤ跡などが黒く残ることがあります。
その場合、養生後の下地のメンテナンスが必要です。
コンパネ
<メリット>
- 入手しやすい
- 価格が安い
- 廃棄が簡単
ホームセンターなどで安く売られているので、手軽にすぐに買うことができます。入手するのも簡単ですが廃棄するのも簡単で、サイズを小さくして可燃ごみに出すことができます。
<デメリット>
- 腐りやすい、割れやすい、水に弱い
薄いベニヤ板を重ねたコンパネは水に弱く腐りやすいので、長期間に渡る屋外での使用には向かないかもしれません。
まとめ
土木業で土地を養生する方法についてご紹介しました。
- 鉄敷板は、強度があり安心ですが、価格が高く重量もあるので運搬や設置のコストが高い。
- プラスチック敷板は、比較的安価に購入でき、鉄敷板よりも軽量なので設置がしやすい。しかし側溝や段差には弱い。
- ゴムマットは、プラスチック敷板より安価で柔軟性があり歩行がしやすいが、劣化しやすく、すぐに破れてしまう。
- コンパネは安価で入手しやすく廃棄もしやすいが、強度が弱く割れたり腐ったりしやすい。
ぜひご利用シーンに応じて、土地養生の方法をご検討ください。
この記事が何かの助けになると幸いです!