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樹脂製敷板とは?特徴と他養生製品との比較をご紹介

樹脂製敷板とは?特徴と他養生製品との比較をご紹介
  • プラスチック敷板

ここ近年、工事現場や農業現場で見かけることが多くなった樹脂製敷板。
樹脂製敷板は、ぬかるんだ土地(軟弱地盤)やアスファルトなどの土地を保護する目的で使われます。建築・土木工事など屋外での工事で使われる敷鉄板の代用品として使われています。
そこで樹脂製敷板の特徴や用途、樹脂製敷板と他養生板との比較などをご紹介します。

樹脂製敷板とは

樹脂製敷板とは、工事現場や農業現場などで利用される敷鉄板の代わりとなる樹脂製敷板(プラスチック製敷板)で作られた敷板のことをいい、プラ敷板・プラシキ・  シキバンなどと言われています。
用途は敷鉄板と同じで、ぬかるんだ土地や砂地の養生・アスファルト保護・インターロッキング保護・トラックや重機のスタック防止などに使われます。他にも仮設駐車場・農業現場などにも利用されています。


樹脂製敷板の特徴

プラスチック製敷板の特徴は、軽度な工事なら敷鉄板の代替となる商品で、ぬかるんだ土地に敷くだけでトラックがスタックすることなく走行できる商品です。他にも仮設事務所・仮設駐車場に利用されています。
敷鉄板の新品価格約8万円以上に比べ、樹脂敷板は2万円弱で購入可能です。敷鉄板の重さは500㎏以上に比べ、樹脂製敷板Wボードは1枚39㎏と軽くクレーン作業が不要で人力で作業が可能です。軽いため運搬コスト削減につながります。

敷鉄板(約500kg)に比べ1枚最大40kgと軽い

一般的に使われる敷鉄板の重さは48サイズ(1.2m×2.4m×22mm)の場合約500kgに対して、プラスチック敷板の重さは48サイズで1枚40kgと軽く、人で持ち運びすることができます。軽いことのメリットとして、クレーン操作の必要がありません。4トントラックに50枚以上運搬することができるため、配送料のコスト削減にも繋がります。

柔軟性があり、土地になじむ

敷鉄板では丘状の土地に敷いた際、走行時シーソーのようにパタパタしますが、プラスチック敷板は、柔軟性があるため、丘状の土地やくぼんだ土地でもなじみ、パタパタしません。そのため、騒音防止や現状復帰が必要な土地などにおすすめです。

耐荷重最大120tで10tトラックも走行できる

樹脂製敷板は、整地した土地で敷設すると10tトラックも問題なく走行が可能です。
※耐荷重最大120tは物性試験に基づく理論値となります。
耐荷重は土地が硬さ・柔らかさで変化します。例えば、整地した土地なら30t以上のトラックや重機も走行できます。田んぼや畑のような柔らかい土地なら1tトラック程度が走行できます。

加工しやすい(電動ノコギリで切断可能)

樹脂製敷板はポリエチレンを使った製品であるため、電動ノコギリでカットが可能です。ぬかるみを軽減したい土地にサイズがあわない場合、カットして対応することができます。

耐水性があり薬品に強い

樹脂製敷板はポリエチレン製です。ポリエチレンは耐水性があり水を通さず、コンパネのように腐ることはありません。雑草防止や倉庫内機材の湿気防止にも使われます。
無機酸や無機アルカリなどの薬品に強く農薬置き場の床にも使われています。

リサイクル可能で環境に優しい

樹脂製敷板の素材であるポリエチレンは、リサイクルが可能な素材です。プラスチック敷板の中でもリサイクル材料を50%以上使った商品もあり、SDGsを意識しています。

NETIS登録商品がある(国土交通省新技術情報提供システム)

プラスチック敷板の中には、国土交通省が推進している、新技術情報提供システム「NETIS(ネティス)」に登録している製品もあります。NETIS登録商品を使って施工を行うと工事の得点があがり翌年の工事の入札に有利になります。

樹脂製敷板の利用上の注意点

このようにメリットがたくさんある樹脂製敷板ですが、利用する上で注意点が2つあります。

1、固定金具を使用しないとズレやすい

プラスチック敷板は軽いのがメリットですが、軽いため利用時にズレやすいです。現場入口や通路など一定期間敷設する場合は、U字アンカーや杭で固定がおすすめです。
U字アンカーや杭が打てない場合は、徐行する・滑り止めが両面タイプを選ぶなどの対策を行ってください。

2、局部荷重に弱く割れてしまう場合がある

プラスチック敷板は下記の用途の場合局部荷重になり割れてしまいます。

  • アウトリガーの養生
  • 側溝のグレーチングの代わりに
  • 大きな石が転がっている土地

アウトリガーや側溝については、プラスチック敷板が曲がり割れる可能性が高いです。この用途の場合は、専用の製品を使うことをおすすめしております。
大きな石が転がっている場合は、石を撤去し整地することをおすすめしています。

樹脂製敷板と他養生製品との比較

樹脂製敷板の他に土地を養生できる商品として「敷鉄板」「コンパネ・合板」「ゴムマット」「コンクリート(アスファルト)」があります。それぞれどんなメリット・デメリットがあるのか?ご紹介します。
下記は5つの養生製品を比較した図です。

①樹脂敷板と「敷鉄板」を比較

よく比較されるのが「敷き鉄板」です。

樹脂敷板 敷き鉄板
メリット 軽い、施工時間が早い、重機が必要ない 強度がある・安心
デメリット 強度が低い、強度が必要な工事に使えない、固定しないとずれる 重い、運搬コストが掛かる、施工時間がかかる、設置にユニックなどの重機が必要、事故があった場合命に関わる

工事で地面の養生として使われるのが90%以上敷き鉄板で「樹脂敷板(プラスチック敷板)」は敷き鉄板の「重い」「運搬コスト」「施工時間」などのデメリットを解消した資材になります。
樹脂敷板は、敷き鉄板の重さと比べ15分の1と軽く、10tトラックで配送すると200枚以上一度に運べるので、運搬コストが大幅に節約できます。
施工時間も、クレーンやユニックを必要としない為、短時間で施工できます。50枚ほどですと、「整地→設置→金具で固定する」まで1日あれば充分に施工できます。
ただ、強度は敷き鉄板に軍配があがりますので、強度な工事箇所は「敷き鉄板」、その周りを補強するのは「樹脂敷板」とそれぞれ分けて使うのがよい使い方です。
プラスチック敷板は使い方によっては、敷き鉄板を使っていた工事に利用できます。

②樹脂敷板と「コンパネ・合板」を比較

軽度な工事にコンパネを利用される方も多いのではないでしょうか。樹脂敷板と比べ安価で手に入るのは「コンパネ」です。

樹脂敷板 コンパネ
メリット 頑丈、長持ち、耐水性がある 価格が安い、廃棄が簡単
デメリット 価格が高い すぐ腐る、すぐ割れる、弱い

コンパネは、樹脂敷板と比べ価格は安いですが、「腐りやすい」「弱い」「使い捨て」などの特徴があります。
樹脂敷板は、水・オイル・ガソリンなどの液体に強く腐りません。液体が浸透しないので、湿気対策にも利用されます。
コンパネよりも丈夫で長持ちしますので、何回も数年もご利用できます。

➂樹脂敷板と「ゴムマット」を比較

「ゴムマット」もコンパネと動揺、軽度な工事に利用される事が多いのではないでしょうか。樹脂敷板と比べ、3分の2ほどの価格で購入できます。

樹脂敷板 ゴムマット
メリット 丈夫、長持ちする、運びやすい 柔軟性がある、人が歩くにはクッションになる
デメリット コンクリや砂利の土地で滑る可能性がある すぐ破れる、硬くなる、たわんで運びにくい

ゴムマットのメリットは柔軟性があり、段差でも柔軟に形に沿う所です。 よく、人が通行する場所に敷かれているのをみかけます。
しかし、柔軟性が有りすぎるため、2人で運ぶ時たわんで運びにくいことが難点です。厚さが薄いものとなると、トラックが走行すると破けてしまいます。
対して、樹脂敷板は、多少は柔軟性があるものの人で運びやすいです。強度は樹脂敷板の方があり、10tトラックが走行してもすり減ることはありません。

④樹脂敷板と「コンクリート(アスファルト)」を比較

「コンクリート」は個人宅や大型施設などの駐車場で見かけることが多いですね。

樹脂敷板 コンクリート(アスファルト)
メリット ・数人で設置ができる
・現状復帰しやすい
・面積が広いと価格が安くなる
・強度がある
・10年以上持つ
デメリット ・面積が増えると価格も増える
・強度がない
・耐侯年数5年~10年
・借地で行うと現状復帰が必要となるためコストが掛かる
・工事人数が多い

コンクリートは見た目も綺麗で乗用車の駐車なら10年以上も存続することが出来ます。
面積が広ければ、施工単価が安くなる傾向があります。
しかし、施工の際の工事人数も多く、数日~数か月と掛かることもあります。
借地だと「現状復帰」を必要とするため、コンクリートを施工してしまうと「はがす」事が発生し、コストが多く掛かる場合があります。
その点樹脂敷板は、借地の上に設置するだけなので、「現状復帰」は、敷板を撤去するのみと簡単です。施工・撤去人数も少人数で短時間で行えるので、人件費が大幅に削減されます。

重量別のおすすめプラスチック敷板は?

工事に使うトラックや重機によっては敷鉄板ではなくプラスチック敷板で対応できる工事はたくさんあります。トラックの重さ・土地によってプラスチック敷板をご紹介します。

1、10t以上のトラック・重機でぬかるむ土地

10tトラック以上でぬかるむ土地の場合は樹脂製敷板Wボード(板厚13mm)がおすすめです。耐荷重最大120tで10tトラックも走行できます。NETIS登録商品で公共工事の利用も多数あります。
用途:現場入口、現場通路、30t以上のトラックが走行するアスファルト保護、芝生保護、田んぼ・畑など

2、4t以内のトラック・重機で硬い土地

ある程度硬い土地にはWボード(板厚8mm)がおすすめです。Wボード(板厚13mm)タイプより軽く価格も安いです。
用途:インターロッキング保護・アスファルト保護・駐車場など

3、1.5t以下のトラック・重機でやや柔らかい土地

1.5t以下のトラック(軽トラック)ならディバンがおすすめです。比較的硬い土地なら板厚8mm、柔らかい土地には板厚13mmを利用をおすすめしています。
用途:駐車場、ビニールハウスのぬかるみ対策、ビニールハウスの湿気対策、畑の土地養生など

いかがでしょうか?敷鉄板ではなく、樹脂製敷板で対応する工事が増えたのではないでしょうか?「敷鉄板しか使ったことがない」「コンパネを使い捨てしている」方はぜひプラスチック敷板もご検討いただけると嬉しいです。

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